腹が立つようなことは何ごとであれ一切避けた方が賢明である
プブリウス・シルス
人に対して頭にくることってあるよね。
自分の常識とかけ離れている理解不能な人たち。
人はそれぞれ生まれも育った環境も考え方も違うわけですから当然です。
ですが、それがどんなに理不尽であろうとも、怒りの気持ちは早々に流してしまったほうがいいですよ。
怒りは怒りを増幅し、無駄に疲れてしまいますからね。
ですが、本当は意見や考えの違いが争いを生むわけではないのですよ。
その時の嫌なエネルギー、例えば嫌な言い方や悪口や不機嫌な顔や態度が互いの間に溝を生むのです。
人はしばしばある意見に反対する。
ところが本当は、述べられた調子だけが同感できないのに過ぎない。
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ
人は想像力をもっているため、本当は、理解しようと思えば、相手の考えを理解できるものです。
嫌なエネルギーでなく、相手を思い図る良いエネルギーを巡らせば、理解できます。
怒っている最中にそんなことできないよ。
怒りは、自分が正しいのだという考えに固執してる間は燃え続ける。
相手を責める考えを増幅させるだけじゃぞ。
充満した嫌なエネルギーを晴らそうと、相手に暴言でも吐こうものなら、相手からの嫌なエネルギーは更に増幅し、恨みとなり、あなたに襲い掛かるでしょう。
たとえ一時スッキリしたように見えても、忘れたころに、ドカンと嫌な現象が起こってくるぞ。
腹が立つ人への対処法
頭にくる人、理解できない人と直接対峙するのではなく、自分の考え方と対峙してください。
相手に対し下手にでるわけではありませんよ。
相手に従うわけでも折れるわけでもありません。
自分を責める、あるいは悪口を言う、悪態をつく相手の気持ちの根底にあるものを見つめるのです。
弱さや嫉妬や未熟さなど、相手が放つ嫌なエネルギーの元凶が見えてくるじゃろう。
ちょっとでも相手の気持ちを理解できたなら、私はなんて寛容な人間なんだろうと自分をほめて、相手と現実に距離を置きましょう。
所詮考え方が違う人です。
分かりあう必要などなく、分かりあうこともない人間です。
相手に分かってもらおう、改心させよう、謝らせよう、やっつけてやろうなどとバカげたことは考えず、微笑み半分、情を半分、冗談を半分、愛嬌を半分に、それも無理なら完全スルーで相手との関わり方を変えましょう。
相手への仮の縁切りです。薄情です。
怒りを抱え続ければ、疲れるもんね。
体が老廃物を排出するように、嫌なエネルギーも早々に排出し、怒りの炎を鎮火しましょう。
相手に対し、心に冷酷な氷河の湖を湛えるのです。
そうすることで、再び相手が嫌なエネルギーを向けてきたとしても、嫌なエネルギーを受けることなく、淡々と自分の意見を示すこともできるでしょう。
あなたの方に嫌なエネルギーがなければ、争いは生まれません。
炎は水にかなわぬ。
そして水は炎を消すのです。
頭にくる人、理解できない人にイライラしたら、立場や関係性など考えず、早々に腹の中で見限ることです。
相手にいつまでも怒りの執着を持ち、相手と同じ嫌なエネルギーに包まれる、即ち、相手と同じ低レベルに堕ちることほど、おぞましいことはありません。
誰よりも冷ややかになり、早々にすっきりしてください。
嫌なエネルギーを手放せば、必ず新たな良いエネルギーが入ってきますからね。